★面白すぎる!
どうよ!ブレードマスターの逞しき腹筋割れは!後方から援護する名射手エルフのマスターハンター。強力な破壊力を有するサン・ディア(太陽鹿)の角による刺突攻撃。森と魔法と自然の力に彩られたケルト文明の世界、シルバン界のクリーチャー達だ!
このブレードマスターに「ストーンスキン」(防御力UP)の魔法をかけて、敵陣のど真ん中に突入させる。するとマスターが素早く踊るように回ると、両刀が一閃して取り囲む敵の体を切り裂く。周囲八方の敵に同時攻撃を加える敵戦力の減殺に効果的なクリーチャーだ。
これはUBISOFT社のターン制ストラテジー、ファンタジーRPGゲームである。Steamサイトで購入した、Might and Magic:HeroesⅦ(MMH7:2015年9月発売 英語版)である。
このゲームの前バージョンは、筆者の攻略記記事 Heroes of Might and Magic Ⅴ(HOMM5:2006年発売)で紹介しているが、このHOMM5を、ゲーム本体のシステムはそのままで、戦闘ビュー、魔法ビュー、ヒーローユニット、クリーチャーをよりブラシュアップして多彩にした、進化系ゲームになっている。
百聞は一見にしかず。まずはアカデミー主力部隊(筆者)vs シルバン主力部隊(AI)の闘いをご覧あれ!
動画:武闘への勧誘
★ちょっとご注意! STEAMとUPLAYについて
STEAMサイトでの当ゲームレビューはあまり好意的な意見が書かれていないが、気にしないこと。4年前の発売時にあったバグ、おそらくSTEAMとUPLAYの不接合でゲームが起動しないなどのトラブルがあったので、それが尾を引いているようだ。今は解決済。
一般的なゲームは、STEAMでゲームを購入してインストールすると、「プレイ」ボタンをクリックしたら、ゲームがすぐ始められる。
ところがUBISOFT社のゲームはそうはいかない。UPLAYというアプリをダウンロードしてインストールしてからでないと、ゲームが起動できない。
筆者のPC(Windows8.1)でも、UPLAYをインストールしていても、UBISOFTのアカウント画面が邪魔して、ゲームができない時があったが、UPLAYをその都度ダウンロード・インストールして、すぐSTEAMの「プレイ」ボタンをクリックするとゲームが起動できた。
面倒な手続きだったが、ある日、別のPC(Windows10)にもSTEAMをセットして、MMH7を再インストールしてみると、今度は何の問題もなく起動して、毎日サクサクと「プレイ」させてくれている。
だから上記STEAMサイトのMMH7の紹介デモのとおりのゲームが楽しめる。
発売時のSTEAMとUPLAYの不接合がなければ、このゲームの評価は「賛否両論」ではなく「非常に好評」になっていたであろうと確信している。なぜなら、STEAMのHOMM5の評価が「非常に好評」となっている。当然、それが進化したゲームも同じ高い評価を受けるべきだ。
★7つの種族
ユニークなユニットたちは、7つの世界の種族に種類分けできる。
・ヘヴン界(クリーチャー:装甲天使、騎士など):
攻撃力・防御力が高い。モラルも高いので、先制攻撃や連続攻撃が出やすい。魔法は伸びにくい。
・アカデミー界(タイタン、ジンなど):
攻撃力・防御力はやや弱い。しかし、魔法のエキスパートなので、後半は魔法のオンパレード。
・ネクロポリス界(死神、ヴァンパイアなど):
ここも魔力が高い。攻撃力もそこそこ。魔力とスキルが高まると、戦闘で消耗したクリーチャーが、スケルトンやゴーストとして甦る。
・ストロングホールド界(ベヒーモス、ワイバーンなど):
異常な攻撃力が売り。魔力もそこそこ。バーサーカー(狂戦士)状態にさせると危険。
・シルバン界(ドルイド、エルフなど):
ヘヴンほどではないが、攻撃力、防御力、精神力がバランスよく高く、魔法もそこそこイケる。
・ダンジョン界(ヒドラ、メデューサなど):
魔力と攻撃力が特徴。そしていやらしい追加攻撃(毒など)が加わる。
・フォートレス界(溶岩エレメンタル、ルーン祭司など)
ユニークだ。魔法のほかにルーンという呪文石も使う。そして高い防御力が特徴。ドワーフ系で打たれ強い。マイク・タイソンの系譜である。
★ヒーローユニット
ヒーローユニットには独自の顔がある。そして独自の個性があるので、戦闘経験値を得て、スキルが上がっていくと、個性的な成長をする。戦闘経験値が一定の値に達すると、レベルアップができ、アップするスキルが選択できるので、選択によっても、成長方向が変化する。最初の独自の個性には、火炎攻撃や稲妻攻撃が得意な者などいろいろ。
ヒーローユニットが何人(人ではない、天使や魔物もいる)いるかは不明。各界に10人としても、7界×10人=70人となるが、正しい人数かどうかは分からない。各界の城のヒーローホールで、他の界のヒーローユニットも雇うことができる。雇えるヒーローは8人まで。
★クリーチャー
ヒーローユニットが徴兵できるクリーチャーたちも多彩だ。グレードアップは1回。一部、紹介しよう。
・Grim Reaper(死神)は、ネクロポリス界のチャンピオンクラスのクリーチャー。攻撃する相手を「お前は死ぬ」と指さしてから大鎌を一閃する。必殺が出るときは、馬上で大鎌を頭上高く掲げ、グルグルと旋回させてから、思い切り振り下ろす。Fatal Strike(致命的攻撃)が追加されることもある。
・Ancient Behemoth(古代ベヒーモス)はストロングホールド界のチャンピオン・クリーチャー。古代ベヒーモスは、跳躍力がハンパない。戦場の遠くにいるやっかいな敵(アウトレンジ部隊)でも、空高くジャンプして飛んでいき、強烈な落下攻撃を加える。米軍JSOC(統合特殊作戦コマンド)流に言えば、エアボーン・ベヒーモス・フォースってところか。
・Einherjar(エインヘリャル:死せる戦士)はフォートレス界のチャンピオン・クリーチャー。北欧神話に出てくる神、オーディンの館バルハラに召集された勇者の魂たちだ。オーディンとともに、終末の日であるラグナロクに戦うために集められた。ハンマー投げが1回だけ可能だが、あまり威力はない。
・またどの界にも属さない中立のクリーチャーが出没する。召喚魔法で呼び出すことができるエレメンタル(火、水、闇など)や、各種のドラゴン。変わったものとして、明石焼き百万人分ができそうなタコ・モンスターのクラーケン(まずそう)など、かなりの種類がいるようだ。では大魔神に似たタイタンを紹介しよう。
Shantiri Titan(シャンティリ・タイタン:筆者は大魔神と呼んでいる)もチャンピオンクラス。強力なハンドパワーを放ち、ダメージを与えた後、敵の移動が制限される追加効果が加わる。菩提樹の原があったとされるフランスのシャンティイ(Chantilly)の森から連想されているようだ。菩提樹の下は釈迦(ゴータマ・ブッダ)が悟りを開いた所とされている。そのため、このクリーチャーは毒やFOG(ハンドパワー停止)魔法、士気の低下などの影響を受け付けない。
各界のクリーチャー詳細画像はこちら。
動画:戦闘アラカルト:俺にまかせとけ!
★魔法、ルーン石、そしてウォーマシン
・魔法は、光(Heal:回復など)、闇(Weakness:弱体化など)、空気(Lightning:稲妻など)、水(Blizzard:ブリザードなど)、火(Fire Wall:炎の壁など)、大地(Stone Skin:岩の皮膚など)、プライム(Summon Elemental:召喚など)等、多種多様である。
(魔法の一覧(ほんの一部))
・ルーン石は、その石の周りに、特殊な効果(ダメージ減殺、回復など)を生むオーラが発生する。そのオーラ内で戦闘を行うと、敵には負の効果、味方には良い効果を受ける。
注:魔力を持つと信じられたルーン文字は、アベンジャーズのメンバーの一人、マイティ・ソーのパパである北欧神オーディンが創案したといわれている。
(ルーン石の例)
・各界独自のウォーマシンが調達できる。例えば、ヘブン界なら攻撃用「バリスタ」と回復用「シスター」の2つ。アカデミー界なら、攻撃用「ピラミッド」と回復用「癒しのテント」など。
攻城兵器(カタパルトや大ピラミッドなど)は各ヒーローユニットが最初から保持している。
次回、あるかも。